「From Waste to Value – 無価値なものに、価値を見出す」: イベントレポート

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From Waste to Value – 無価値なものに、価値を見出す

9月11日に開催された北欧パビリオン特別イベント「From Waste to Value – 無価値なものに、価値を見出す」では、アイスランドを代表する革新的企業 Blue Lagoon IcelandKerecis が登壇し、未利用資源を持続可能なビジネスへと転換した事例を紹介しました。

自然とテクノロジーの融合:ブルーラグーン

ブルーラグーンは、地熱発電の副産物であるシリカとミネラル豊富な海水を活用した「奇跡のスパ」として知られ、世界中から旅行者を惹きつけています。その唯一無二の環境資源を活かし、スパ体験にとどまらず、バイオアクティブ成分を用いたスキンケア・ウェルネス事業へと展開。現在では「アイスランド発ウェルネス・ブランド」として国際的に高い評価を得ています。

当日は、シッギ・ソールステインソン(ブランディング・デザイン・開発責任者) と ヘルガ・アルトナドッティル(営業・運営・サービス責任者) が登壇し、環境資源を最大限に活かす発想と、観光からウェルネス産業へ広がるビジネスモデルについて語りました。

魚皮から医療イノベーションへ:ケレシス

ケレシスは、これまで廃棄されてきたアイスランド産タラの魚皮を再生医療に応用。オメガ3脂肪酸による抗炎症作用を活かし、火傷や外傷の治療、さらには組織再生を加速させる革新的な治療法を確立しました。この技術は欧米市場を中心に急速に普及し、人々の命を救うと同時に、環境と社会に新たな価値をもたらしています。

イベントには、フェルトラム・シーグルヨンソン(創業者・CEO) と マグヌス・ヘルマンソン(市場・パートナー開発担当副社長) が登壇。未利用資源を医療の未来へとつなげる挑戦と、その国際的なインパクトについて熱く語りました。

今回のイベントでは、アイスランドという人口わずか37万人の小国から生まれた「自然とテクノロジーの融合」の実例が紹介されました。廃棄されるはずだった資源に新たな命を吹き込み、環境・社会・経済のすべてにプラスの影響をもたらす姿勢は、まさに「From Waste to Value」を体現しています。自然資源を持続可能な価値へと変えるアイスランドの取り組みを、来場者のみなさまに感じて頂けたことを嬉しく思います。

今後も北欧パビリオンでは様々なイベントを予定しておりますので、お楽しみに。